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Mamekoko Yomimono

自己肯定感は「常に自分を好きでいること」という大きな誤解

2026-03-09
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SNSや書店で「自己肯定感を高める方法」という言葉を目にするたびに、「ずっと低空飛行の自分はダメなんだろうか」とため息をつきたくなることはありませんか? 実は、「自己肯定感は常に高く保つべきもの」というのは、多くの人が陥りがちな大きな誤解です。自己肯定感の「揺れ動き」について、少し考えてみましょう。

自己肯定感は「状態」であり、天気のように変わるもの

私たちはつい、自己肯定感を「一度手に入れたら減らない貯金」や「性格の一部」のように捉えてしまいがちです。だからこそ、自信がなくなったときに「せっかく上がった自己肯定感がまた下がってしまった」と強く落ち込んでしまいます。

しかし、心理学の研究では、自尊感情(自己肯定感)には「ベースとなる安定した部分(特性自尊感情)」と、「その時の状況や気分によって変動する部分(状態自尊感情)」があることが分かっています(出典:Kernis, 2005. Measuring self-esteem in context: The importance of stability of self-esteem in psychological functioning.)。

つまり、どんなに自己肯定感が高い人であっても、大きな失敗をしたり、誰かに心ない言葉をかけられたりすれば、一時的に自己肯定感はガクッと下がります。それは天気が晴れから雨に変わるのと同じくらい、人間として自然な心のグラデーションなのです。

理由もなく「急に不安の波」が押し寄せる経験

これといった大きな失敗やショックな出来事があったわけでもないのに、夜になると急に「私の人生、これでいいのかな」「私なんて誰からも必要とされていないのでは」という強い不安の波に襲われ、自己肯定感が急降下することがあります。 昔は、そんな自分を「メンタルが弱いせいだ」と責め、無理やり気分を上げようと必死に楽しい動画を見たりしていました。ですが、人間の心にはただ単に「落ちるサイクル(バイオリズム)」があるだけだと気づいてからは、「あ、またいつもの波が来たな」とやり過ごせるようになりました。「ずっと高い状態をキープしなければ」という呪縛から解放されたような気がします。

「下がっても、また戻れる」という安心感

自己肯定感において本当に大切なのは、「絶対に下げないこと(常に自分を好きでいること)」ではありません。下がってしまった時に、「今はそういう時期なんだな」と受け止め、「まあ、いつかまた元に戻るだろう」と思えるしなやかさ(回復力)です。

「常にポジティブでいなければ」「自己肯定感を維持しなければ」という強迫観念は、かえって自分を追い詰めてしまいます。「下がる日があってもいい」と許可を出すことが、実は自己肯定感を安定させる一番の近道なのかもしれません。

答えを出さずに、いまの気分を置いておく

心がざわざわして「今の自分、嫌いだな」と思う日には、無理に取り繕う必要はありません。 そんなときは、その「嫌いだな」という気持ちを、誰の目も気にならない場所にそっと書き残してみてください。

きれいにまとまっていなくても構いません。「答えを出す」ためではなく、ただ「いまの気分を置いておく」ための場所として、まめここのノートが使ってみてください。

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